医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

医政羅針盤

入り口での混乱が阻害する再編統合の検討

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2019年11月1日号

 9月26日に厚生労働省が全国の424の公立・公的病院に再編統合などの再検証を要請したことに対して、発表直後から地方自治体などによる批判が相次いでいる。再検証要請対象病院を選定するうえでの前提条件や問題点については、10月15日号で論じたとおりだが、議論の入り口の時点でかくも混乱すると、むしろ今後の検討にとって大きな障害となりかねない。  地域医療構想の機能別必要病床数を示したときにも、報告病床数と数値として一致する性格のものではないと厚労省が繰り返し説明していたにもかかわらず、必要病床数をまるで数値目標であるかのように捉え、いくら病床を減らさなければならないかといった短絡的な議論が横行した。  政府内部でも、経済財政諮問会議や財務省などからは、必要病床数ありきの議論が今でも散見されるが、施策の意味合いを正確に理解せず、わか...  9月26日に厚生労働省が全国の424の公立・公的病院に再編統合などの再検証を要請したことに対して、発表直後から地方自治体などによる批判が相次いでいる。再検証要請対象病院を選定するうえでの前提条件や問題点については、10月15日号で論じたとおりだが、議論の入り口の時点でかくも混乱すると、むしろ今後の検討にとって大きな障害となりかねない。  地域医療構想の機能別必要病床数を示したときにも、報告病床数と数値として一致する性格のものではないと厚労省が繰り返し説明していたにもかかわらず、必要病床数をまるで数値目標であるかのように捉え、いくら病床を減らさなければならないかといった短絡的な議論が横行した。  政府内部でも、経済財政諮問会議や財務省などからは、必要病床数ありきの議論が今でも散見されるが、施策の意味合いを正確に理解せず、わかりや

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence