アステラス製薬上席執行役員製薬技術本部長　嶋秀樹

OBSERVER

2019年11月15日号

抗体医薬製造の基盤が必要だった――膀胱がん治療剤「エンホルツマブベドチン」（一般名）を7月に米国申請しました。初めて自社で抗体医薬の生産に乗り出しますが、その体制は。嶋今、富山県の工場で抗体医薬の商用生産の体制を整えている。エンホルツマブベドチンも、原薬の一部をここで製造する予定だ。このあとも開発品は続いている。12月には総工費約100億円をかけた新しい棟が竣工する。商用生産への基盤ができつつあり、ようやくスタートラインに立てると感じている。――富山だった理由は。嶋実は、富山で製造している免疫抑制剤「タクロリムス」や抗真菌剤「マイカミン」の原薬には、発酵の技術が使われている。発酵と抗体医薬の製造には似ているものがあり、発酵に長けた人材が富山にいたことが決め手になった。抗体医薬の製造に向けて、新人はどんどん採用した。20～30歳代の若い社員で、「やる... 抗体医薬製造の基盤が必要だった――膀胱がん治療剤「エンホルツマブベドチン」（一般名）を7月に米国申請しました。初めて自社で抗体医薬の生産に乗り出しますが、その体制は。嶋今、富山県の工場で抗体医薬の商用生産の体制を整えている。エンホルツマブベドチンも、原薬の一部をここで製造する予定だ。このあとも開発品は続いている。12月には総工費約100億円をかけた新しい棟が竣工する。商用生産への基盤ができつつあり、ようやくスタートラインに立てると感じている。――富山だった理由は。嶋実は、富山で製造している免疫抑制剤「タクロリムス」や抗真菌剤「マイカミン」の原薬には、発酵の技術が使われている。発酵と抗体医薬の製造には似ているものがあり、発酵に長けた人材が富山にいたことが決め手になった。抗体医薬の製造に向けて、新人はどんどん採用した。20～30歳代の若い社員で、「やるとき

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