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鳥集徹の口に苦い話 〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

「医療費削減」厚労省と財務省は 「がん検診」の闇にも切り込め

第98回

鳥集徹

2019年11月15日号

 厚生労働省が「統合・再編を議論すべき」とする公的病院のリストを公表したのに続き、財務省が保険財政への影響が大きい医薬品として「キムリア」(一般名=チサゲンレクルユーセル)とともに「ゾレア」(一般名=オマリズマブ)の名を挙げたというニュースを読んだ(姉妹紙「RISFAX」11月15日付)。 ゾレアはIgE抗体に結合してアレルギー反応を抑える分子標的薬で、現在は気管支喘息と慢性蕁麻疹に適応となっている。それがこの11月末には、重症花粉症の治療薬としても正式に承認されるという。 薬価は皮下注用75㎎が2万3556円、同150㎎が4万6422円だ。個々の患者によって投与量や間隔が異なるので、実際にどれくらいの費用がかかるのかわからないが、確かに財務省の言うとおり単価が高く、花粉症の患者数も非常に多いので、医療現場で乱用されたら保険財政に影響を与えそうだ。 いずれにせよ、厚...  厚生労働省が「統合・再編を議論すべき」とする公的病院のリストを公表したのに続き、財務省が保険財政への影響が大きい医薬品として「キムリア」(一般名=チサゲンレクルユーセル)とともに「ゾレア」(一般名=オマリズマブ)の名を挙げたというニュースを読んだ(姉妹紙「RISFAX」11月15日付)。 ゾレアはIgE抗体に結合してアレルギー反応を抑える分子標的薬で、現在は気管支喘息と慢性蕁麻疹に適応となっている。それがこの11月末には、重症花粉症の治療薬としても正式に承認されるという。 薬価は皮下注用75㎎が2万3556円、同150㎎が4万6422円だ。個々の患者によって投与量や間隔が異なるので、実際にどれくらいの費用がかかるのかわからないが、確かに財務省の言うとおり単価が高く、花粉症の患者数も非常に多いので、医療現場で乱用されたら保険財政に影響を与えそうだ。 いずれにせよ、厚労省

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