医薬経済オンライン

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医工連携

技術を大企業に死蔵させない

医工連携の実践者10 片岡一則 ナノ医療イノベーションセンター長②

2019年11月15日号

 11月1日、川崎市産業振興財団・ナノ医療イノベーションセンター(略称・iCONM)の研究者と量子科学技術研究開発機構の研究者が共同で、シトシンジアミネースという酵素をコードするDNAの2本鎖を1本ずつに分けて大きさ26‌nmの高分子ミセル中に格納、マウスの静脈内に投与して、膵臓がんの細胞内で選択的に発現させることに成功、論文発表した。  シトシンジアミネースは、抗がん剤5–FUの前駆体で無害な5–FCを5–FUへと変化させる働きがあり、5–FCを事前に全身投与しておくと、がん細胞の中だけで5–FUが生成され、正常細胞への影響少なく抗がん作用が発揮されることになる。  特許出願済みのこの技術、格納するDNAを1本鎖にしたら、二重らせんのまま格納する場合と比べてミセルが格段に小さくなったということと、その1本鎖のDNAが細胞内で発現したということが画期的で、格納...  11月1日、川崎市産業振興財団・ナノ医療イノベーションセンター(略称・iCONM)の研究者と量子科学技術研究開発機構の研究者が共同で、シトシンジアミネースという酵素をコードするDNAの2本鎖を1本ずつに分けて大きさ26‌nmの高分子ミセル中に格納、マウスの静脈内に投与して、膵臓がんの細胞内で選択的に発現させることに成功、論文発表した。  シトシンジアミネースは、抗がん剤5–FUの前駆体で無害な5–FCを5–FUへと変化させる働きがあり、5–FCを事前に全身投与しておくと、がん細胞の中だけで5–FUが生成され、正常細胞への影響少なく抗がん作用が発揮されることになる。  特許出願済みのこの技術、格納するDNAを1本鎖にしたら、二重らせんのまま格納する場合と比べてミセルが格段に小さくなったということと、その1本鎖のDNAが細胞内で発現したということが画期的で、格納する

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