医政羅針盤
医療提供体制改革における数値指標管理の困難性
山形大学大学院医学系研究科 医療政策学講座教授 村上正泰
2019年11月15日号
医療制度改革の歴史を振り返ると、かつては患者負担の引き上げによる医療(給付)費の抑制が大きな柱になっていたが、近年は医療提供体制改革に重点が置かれている。
過去10年ほどを見ると、70~74歳の患者負担割合を特例措置の1割から法律の規定通りの2割へと(新たに70歳に達する人から)段階的に引き上げたり、高額療養費制度の所得区分を細分化し、高所得者の負担上限額を引き上げるなどの対応が行われてきた。だが、それほど大きな患者負担の見直しは行われていない。
とはいえ、患者負担の見直しは周期的に議論の俎上に載せられており、最近でも、高齢者の患者負担割合の1割から2割への引き上げや、OTC類似薬の保険適用除外などが財務省や健康保険組合連合会、日本経済団体連合会などから提案されている。これらの提案の行方は今後の議論次第だが、決して目新しい内...
医療制度改革の歴史を振り返ると、かつては患者負担の引き上げによる医療(給付)費の抑制が大きな柱になっていたが、近年は医療提供体制改革に重点が置かれている。
過去10年ほどを見ると、70~74歳の患者負担割合を特例措置の1割から法律の規定通りの2割へと(新たに70歳に達する人から)段階的に引き上げたり、高額療養費制度の所得区分を細分化し、高所得者の負担上限額を引き上げるなどの対応が行われてきた。だが、それほど大きな患者負担の見直しは行われていない。
とはいえ、患者負担の見直しは周期的に議論の俎上に載せられており、最近でも、高齢者の患者負担割合の1割から2割への引き上げや、OTC類似薬の保険適用除外などが財務省や健康保険組合連合会、日本経済団体連合会などから提案されている。これらの提案の行方は今後の議論次第だが、決して目新しい内容
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