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間違いだらけのHTA

英国のQOL値評価の最新動向

第53回

横浜市立大学医学群健康社会医学ユニット/東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学 五十嵐 中

2019年12月1日号

 QOL(生活の質)の評価尺度として、日本でもよく用いられているEQ5D(Euro QOL 5Dimension)。5項目3段階のEQ5D3Lと、5項目5段階のEQ5D5Lが基本だ。質問票と、回答を1点満点のQOL値に転換する換算表(タリフ)は、3L、5Lそれぞれ各国ごとに作成されている。  NICEは英国での5Lのタリフについて、一旦使用を停止すべきとの声明を出した。その後、EuroQOLグループとの間でさまざまな調整がなされてきたが、19年10月に「英国でのタリフを作成し直す」ことで合意した。なお、使用停止・再作成はあくまで「英国」での「5L」の「タリフ」であり、日本の5Lタリフや、英国の5L質問票そのものには影響しないことは注意が必要だ。  08年以来、NICEはQOL値の評価尺度としてEQ5Dを推奨してきた。NICEの費用対効果評価ガイドラインの最新版は13年に発行されたもので、この段階では5Lにつ...  QOL(生活の質)の評価尺度として、日本でもよく用いられているEQ5D(Euro QOL 5Dimension)。5項目3段階のEQ5D3Lと、5項目5段階のEQ5D5Lが基本だ。質問票と、回答を1点満点のQOL値に転換する換算表(タリフ)は、3L、5Lそれぞれ各国ごとに作成されている。  NICEは英国での5Lのタリフについて、一旦使用を停止すべきとの声明を出した。その後、EuroQOLグループとの間でさまざまな調整がなされてきたが、19年10月に「英国でのタリフを作成し直す」ことで合意した。なお、使用停止・再作成はあくまで「英国」での「5L」の「タリフ」であり、日本の5Lタリフや、英国の5L質問票そのものには影響しないことは注意が必要だ。  08年以来、NICEはQOL値の評価尺度としてEQ5Dを推奨してきた。NICEの費用対効果評価ガイドラインの最新版は13年に発行されたもので、この段階では5Lについて

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