技術革新と製薬企業の明日
次世代産業振興は「製薬」
第111回 具体的展望描かねば間に合わない
生島准
2019年12月15日号
「2年後に製薬産業が自動車産業の世界市場での売上げを抜き、世界最大の産業となる」
こうしたキャンペーンを自動車産業振興の旗振り役だった経済産業省が展開し始めた。製造業ばかりを振興してきた日本政府の産業政策が行き詰まり、転換期を迎えつつあることの証拠でもある。国を挙げて生命科学の技術革新を取り込み、医薬やヘルスケア産業大国への道を模索しなくては、未来は極めて危うい。
11月末、バイオインダストリー協会(JBA)が開催した創薬モダリティ基盤研究会キック・オフは、製薬産業関係者で会場は満杯となった。現在、理事長を中外製薬の永山治会長が務めているが、旭化成や住友化学など経産省系の企業が会員の主流派だった。今回の研究会設立は、JBAがより製薬企業を取り込むことを意識したものだ。日本の製薬企業は現在、抗体医薬、遺伝子治療、核酸医薬、...
「2年後に製薬産業が自動車産業の世界市場での売上げを抜き、世界最大の産業となる」
こうしたキャンペーンを自動車産業振興の旗振り役だった経済産業省が展開し始めた。製造業ばかりを振興してきた日本政府の産業政策が行き詰まり、転換期を迎えつつあることの証拠でもある。国を挙げて生命科学の技術革新を取り込み、医薬やヘルスケア産業大国への道を模索しなくては、未来は極めて危うい。
11月末、バイオインダストリー協会(JBA)が開催した創薬モダリティ基盤研究会キック・オフは、製薬産業関係者で会場は満杯となった。現在、理事長を中外製薬の永山治会長が務めているが、旭化成や住友化学など経産省系の企業が会員の主流派だった。今回の研究会設立は、JBAがより製薬企業を取り込むことを意識したものだ。日本の製薬企業は現在、抗体医薬、遺伝子治療、核酸医薬、再
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