医薬経済オンライン

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医薬経済気象台

混迷深める米中政治に注目

―拡大するトランプ通商戦略―

2019年12月15日号

 19年も米国トランプ大統領の言動に振り回された年だった。トランプ大統領は「私はタリフマン」と豪語して、制裁関税戦略を武器にした通商政策を展開してきた。この動きは12月も続いている。まず、ブラジルとアルゼンチンから輸入する鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課した。18年の安全保障を盾にした各国への追加関税課税時には、数量制限受け入れを条件に免除していた。自国通貨を切り下げて米国の輸出品が不利益を被っているという理屈だった。しかし、通貨安は景気悪化・財政悪化、米国利上げによる資金流出が基本的理由だからこじつけに過ぎない。  ブラジルは農産物輸出で米国のライバルである。米中貿易紛争では中国の報復関税で米国産大豆輸出が落ち込んだが、代わりにブラジルが輸出を伸ばしている。これが気に食わないというのが本音だろう。ブラジルはカナダに次ぐ鉄鋼輸入相手...  19年も米国トランプ大統領の言動に振り回された年だった。トランプ大統領は「私はタリフマン」と豪語して、制裁関税戦略を武器にした通商政策を展開してきた。この動きは12月も続いている。まず、ブラジルとアルゼンチンから輸入する鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課した。18年の安全保障を盾にした各国への追加関税課税時には、数量制限受け入れを条件に免除していた。自国通貨を切り下げて米国の輸出品が不利益を被っているという理屈だった。しかし、通貨安は景気悪化・財政悪化、米国利上げによる資金流出が基本的理由だからこじつけに過ぎない。  ブラジルは農産物輸出で米国のライバルである。米中貿易紛争では中国の報復関税で米国産大豆輸出が落ち込んだが、代わりにブラジルが輸出を伸ばしている。これが気に食わないというのが本音だろう。ブラジルはカナダに次ぐ鉄鋼輸入相手だ

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