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20年度の薬価改革は「穏便」に決着

「中間年改定」「給付と負担見直し」前の静けさ

㈱薬新 井高恭彦

2020年1月1日号

 20年度薬価制度改革は診療側、支払側、製薬団体の意見衝突が比較的少なかったように思う。19年10月の消費税改定後の薬価を起点にさらに実勢価格改定で叩かれるのではないか――。議論が本格化する前は、そんな最悪の事態も脳裏をよぎったが、消費税改定はあくまで「暫定」との位置付けで、20年4月は、19年9月の薬価調査に基づく改定薬価と、消費税改定での暫定薬価の差額を下げるという線で、議論は粛々と進んだ。  日米欧の新薬団体にとって最重要課題だった新薬創出・適応外薬解消等促進加算の見直しはまずまずの結果となった。新薬の薬価算定時に比較薬が新薬創出加算の対象品だった場合、比較薬の累積加算分を控除するかどうか、いわゆる引き剥がし問題で、業界の主張が活かされたのは大きな成果と言える。18年度の改定時に類似薬効比較方式Ⅱの対象品は引き剥がすことになり、20年度は...  20年度薬価制度改革は診療側、支払側、製薬団体の意見衝突が比較的少なかったように思う。19年10月の消費税改定後の薬価を起点にさらに実勢価格改定で叩かれるのではないか――。議論が本格化する前は、そんな最悪の事態も脳裏をよぎったが、消費税改定はあくまで「暫定」との位置付けで、20年4月は、19年9月の薬価調査に基づく改定薬価と、消費税改定での暫定薬価の差額を下げるという線で、議論は粛々と進んだ。  日米欧の新薬団体にとって最重要課題だった新薬創出・適応外薬解消等促進加算の見直しはまずまずの結果となった。新薬の薬価算定時に比較薬が新薬創出加算の対象品だった場合、比較薬の累積加算分を控除するかどうか、いわゆる引き剥がし問題で、業界の主張が活かされたのは大きな成果と言える。18年度の改定時に類似薬効比較方式Ⅱの対象品は引き剥がすことになり、20年度は類似

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