時流遡航
哲学の脇道遊行記ー実践的思考法の裏を眺め楽しむ
第7回 ─常識とは異なる結果につながることもある生活体験─
本田成親
2020年1月1日号
一般的には、暗い所で長時間勉強などを続けたりすると目が悪くなると信じられています。明るいところで読書や執筆作業をするのが当然とされ、誰もがそのような生活習慣を身につけるようになった現代では、実際、暗い部屋で長時間にわたって目を酷使したら視力に悪影響が及ぶことは間違いありません。そのことを予めお断りしたうえで、今では到底考えられないような自己体験のひとつと、それが自らの心身にもたらした意外な影響について少しばかり述べさせてもらうことにしましょう。
私が中学生時代までを過ごした離島の当時の火力発電施設の発電能力は極めて低く、電力不足は常態化していました。発送電は夜間しか行われなかったので、辺りが暗くなった夕刻に電燈が灯り、朝方外が明るくなってしばらくすると自然に消えるという有り様でした。しかも、通常の家庭の場合、各戸に1灯だけ...
一般的には、暗い所で長時間勉強などを続けたりすると目が悪くなると信じられています。明るいところで読書や執筆作業をするのが当然とされ、誰もがそのような生活習慣を身につけるようになった現代では、実際、暗い部屋で長時間にわたって目を酷使したら視力に悪影響が及ぶことは間違いありません。そのことを予めお断りしたうえで、今では到底考えられないような自己体験のひとつと、それが自らの心身にもたらした意外な影響について少しばかり述べさせてもらうことにしましょう。
私が中学生時代までを過ごした離島の当時の火力発電施設の発電能力は極めて低く、電力不足は常態化していました。発送電は夜間しか行われなかったので、辺りが暗くなった夕刻に電燈が灯り、朝方外が明るくなってしばらくすると自然に消えるという有り様でした。しかも、通常の家庭の場合、各戸に1灯だけしか
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