医薬経済オンライン

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「日本人の強み」を言い訳にしていないか

世界を生き抜くための知恵と心得(上)

コンサルタント 吉田長弘

2020年1月15日号

 私は外資系製薬企業で約30年間勤務し、研究・開発業務、信頼性保証の役員として勤め、その後縁あって内資系企業の研究本部で戦略、組織改革、そして人材育成に関わってきました。その経験を通じて感じたこと、日本の若者をどうやって「グローバル人材」として育成していくのか、その問題点と対処法をお話したいと思います。  協調性があり、専門性は高く、誠実に仕事をこなす――外国人からすると、多くの日本人は部下として最適で安全な“人材〟に映ります。管理職にとっては大変ありがたい存在ですが、言葉を変えると、おとなしく、従順で、指示されたとおりに仕事をこなすだけの存在とも言えます。協調性やチームワークを重視するあまり、上司に逆らわず、積極的に出世を求めない野心のない日本人は、手足として使うにはうってつけでしょう。  これまで外資系企業などで外国...  私は外資系製薬企業で約30年間勤務し、研究・開発業務、信頼性保証の役員として勤め、その後縁あって内資系企業の研究本部で戦略、組織改革、そして人材育成に関わってきました。その経験を通じて感じたこと、日本の若者をどうやって「グローバル人材」として育成していくのか、その問題点と対処法をお話したいと思います。  協調性があり、専門性は高く、誠実に仕事をこなす――外国人からすると、多くの日本人は部下として最適で安全な“人材〟に映ります。管理職にとっては大変ありがたい存在ですが、言葉を変えると、おとなしく、従順で、指示されたとおりに仕事をこなすだけの存在とも言えます。協調性やチームワークを重視するあまり、上司に逆らわず、積極的に出世を求めない野心のない日本人は、手足として使うにはうってつけでしょう。  これまで外資系企業などで外国人

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