医薬経済オンライン

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Dear Tomorrow 新しいヘルスケアマーケティング

「人生会議」では伝わらなかったACPの意義

第77回~効果的なメッセ―ジの提供の仕方

ジョージメイスン大学大学院(バージニア州)パブリックヘルス専攻 堀玲子

2020年1月15日号

 終末期における「アドバンスト・ケア・プランニング」(ACP)の啓発を目的に、お笑い芸人の小藪千豊さんを起用した厚生労働省のポスターが、「不安を煽る」「当事者や家族に対する配慮を欠いている」として、お蔵入りとなった。今回は突然「人生会議」という厚労省が作成した造語のもとに皆で自分を含む家族の終末期を考えてほしいという将来に向けたメッセージだったはずだが、最もクレームが多かったのは、遺族や今まさに終末期を目の前にしている患者本人やその家族だと聞く。 ポスターの小藪さんの表情が醜く歪んでいたせいか、フラットになって途切れている心電図が死を直接に想起させたのか、それともメッセージが共感を得られなかったのか、いまとなっては明確な原因は不明だ。それにしても、もし地方自治体に普通に配布されていたら、彼らはどこにこのポスターを貼る予定だったのか、大変興味...  終末期における「アドバンスト・ケア・プランニング」(ACP)の啓発を目的に、お笑い芸人の小藪千豊さんを起用した厚生労働省のポスターが、「不安を煽る」「当事者や家族に対する配慮を欠いている」として、お蔵入りとなった。今回は突然「人生会議」という厚労省が作成した造語のもとに皆で自分を含む家族の終末期を考えてほしいという将来に向けたメッセージだったはずだが、最もクレームが多かったのは、遺族や今まさに終末期を目の前にしている患者本人やその家族だと聞く。 ポスターの小藪さんの表情が醜く歪んでいたせいか、フラットになって途切れている心電図が死を直接に想起させたのか、それともメッセージが共感を得られなかったのか、いまとなっては明確な原因は不明だ。それにしても、もし地方自治体に普通に配布されていたら、彼らはどこにこのポスターを貼る予定だったのか、大変興味深

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