時流遡航
哲学の脇道遊行記 実践的思考法の裏を眺め楽しむ⑧
第8回 ─伝馬船を漕ぎ楽しんだ甑島での体験が基盤となって─
本田成親
2020年1月15日号
今では甑島においてさえも目にすることがなくなった手漕ぎの櫓船ですが、私が中学生の頃までは、まだ多数の櫓船が日常的に用いられていました。なかでも、荒天時の海でもない限り、ひとりでも自由に漕ぎまわることのできた小型の伝馬船は、子どもらには極めて魅力的な存在でした。伝馬船とは、昔、沖の大船と波止場や浜辺との間、あるいは大船同士の間などにおける連絡や乗員の移動、少量の積荷の移送などのために用いられた手漕ぎの木造小型船のことです。
艪漕ぎの船が現役で活躍する
もちろん、伝馬船を所有しているのは集落内の限られた人々でしたが、持ち主が使用中でもない場合、波止場に係留された伝馬船を、子どもらが海上でのちょっとした遊びや簡単な海釣りなどのために用いることは許されていました。
当然のことですが、自己責任のもと...
今では甑島においてさえも目にすることがなくなった手漕ぎの櫓船ですが、私が中学生の頃までは、まだ多数の櫓船が日常的に用いられていました。なかでも、荒天時の海でもない限り、ひとりでも自由に漕ぎまわることのできた小型の伝馬船は、子どもらには極めて魅力的な存在でした。伝馬船とは、昔、沖の大船と波止場や浜辺との間、あるいは大船同士の間などにおける連絡や乗員の移動、少量の積荷の移送などのために用いられた手漕ぎの木造小型船のことです。
艪漕ぎの船が現役で活躍する
もちろん、伝馬船を所有しているのは集落内の限られた人々でしたが、持ち主が使用中でもない場合、波止場に係留された伝馬船を、子どもらが海上でのちょっとした遊びや簡単な海釣りなどのために用いることは許されていました。
当然のことですが、自己責任のもとで
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