薬のおカネを議論しよう
日英「製薬マネー公開体制」比較
第10回
医療ガバナンス研究所医師 尾崎章彦
2020年1月15日号
19年12月に英国を訪問した。目的は、バース大学の社会学者ピョートル・オジエランスキー氏に面会するためだ。近年、欧米の先進国を中心に、製薬企業から医師への謝金や医療機関への寄附金などを公開する動きが進んでいる。彼はそのような製薬マネーについて継続的に調査を行っている数少ない研究者の1人だ。30歳代にしてBMJのような一流雑誌に複数の論文が掲載されている。 私たちが製薬マネーについて調査を開始してからめざしてきたことのひとつが、海外に共同研究者を見つけることだ。というのも、日本の医学界においてこのテーマに取り組む研究者はほぼ皆無だからだ。オジエランスキー氏を知ったのは、18年に彼が英国の製薬マネーについて分析した論文がきっかけで、メールで共同研究を持ちかけたところ二つ返事だった。 今回の訪問時に打ち明けられたが、実際、彼も共同研究者を見つけることに...
19年12月に英国を訪問した。目的は、バース大学の社会学者ピョートル・オジエランスキー氏に面会するためだ。近年、欧米の先進国を中心に、製薬企業から医師への謝金や医療機関への寄附金などを公開する動きが進んでいる。彼はそのような製薬マネーについて継続的に調査を行っている数少ない研究者の1人だ。30歳代にしてBMJのような一流雑誌に複数の論文が掲載されている。 私たちが製薬マネーについて調査を開始してからめざしてきたことのひとつが、海外に共同研究者を見つけることだ。というのも、日本の医学界においてこのテーマに取り組む研究者はほぼ皆無だからだ。オジエランスキー氏を知ったのは、18年に彼が英国の製薬マネーについて分析した論文がきっかけで、メールで共同研究を持ちかけたところ二つ返事だった。 今回の訪問時に打ち明けられたが、実際、彼も共同研究者を見つけることに苦労
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