医工連携
片麻痺の歩行リハビリに革命
医工連携の実践者15 田中英一郎 早稲田大学教授
2020年2月1日号
脳卒中を起こすと、たとえ命を取り留めても、半身に麻痺が残り上手に歩けなくなることは珍しくない。脚の筋肉がなくなったわけではないし、脳から脚へとつながる神経が切れたわけでもないので、潜在的には歩けるはずなのだが、筋肉に伸び縮みの指令をしていた脳の部位が損傷を受け、適切な信号が麻痺側の脚の筋肉に届かなくなったからと考えられる。
一方、とくに若年者の脳は可塑性と予備能力に富み、損傷を受けた部位が担っていた機能を、別の部位で代替できる可能性は充分にある。だから早期からのリハビリが推奨されるわけだが、歩行の場合、代替の仕方も重要になる。正しい脚の動かし方と異なるものを脳が覚えてしまうと、大抵は転倒のリスクが高くなって二次的な障害の原因となるからだ。
片麻痺の多くの人が、ただ頑張ろうとした場合には、麻痺側の爪先が伸びた(...
脳卒中を起こすと、たとえ命を取り留めても、半身に麻痺が残り上手に歩けなくなることは珍しくない。脚の筋肉がなくなったわけではないし、脳から脚へとつながる神経が切れたわけでもないので、潜在的には歩けるはずなのだが、筋肉に伸び縮みの指令をしていた脳の部位が損傷を受け、適切な信号が麻痺側の脚の筋肉に届かなくなったからと考えられる。
一方、とくに若年者の脳は可塑性と予備能力に富み、損傷を受けた部位が担っていた機能を、別の部位で代替できる可能性は充分にある。だから早期からのリハビリが推奨されるわけだが、歩行の場合、代替の仕方も重要になる。正しい脚の動かし方と異なるものを脳が覚えてしまうと、大抵は転倒のリスクが高くなって二次的な障害の原因となるからだ。
片麻痺の多くの人が、ただ頑張ろうとした場合には、麻痺側の爪先が伸びた(足首
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