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中医協の役割と機能について考える

2020年2月1日号

 令和初の診療報酬改定に関する中央社会保険医療協議会の審議は、年明け2回目の1月15日の総会で、拍子抜けするほどあっさり終結した。結果は、本体を0.55%引き上げ、薬価は1.01%引き下げ、全体の改定率は▲0.46%となった。改定率は、財務省と厚生労働省に日本医師会が加わって調整するが、その過程は不透明で関係者以外にはわからない。ただ、なぜか医師の技術料だけは必ず上がる。 改定率に関しては、何の権限も責任も持たない中医協に多くを望んでも、自ずと限界がある。とはいえ、診療報酬の具体的な審議を行っているのは、中医協だけだ。 筆者は、毎回中医協を傍聴している。20年度改定の基本方針とこれまでの議論の整理を読み返してみたが、審議は低調で基本方針と議論の整理は、冗長で総花的でどこにも「メリとハリ」は見当たらなかった。2年ごとの改定は間隔が短すぎる。中医協審議は、4月の...  令和初の診療報酬改定に関する中央社会保険医療協議会の審議は、年明け2回目の1月15日の総会で、拍子抜けするほどあっさり終結した。結果は、本体を0.55%引き上げ、薬価は1.01%引き下げ、全体の改定率は▲0.46%となった。改定率は、財務省と厚生労働省に日本医師会が加わって調整するが、その過程は不透明で関係者以外にはわからない。ただ、なぜか医師の技術料だけは必ず上がる。 改定率に関しては、何の権限も責任も持たない中医協に多くを望んでも、自ずと限界がある。とはいえ、診療報酬の具体的な審議を行っているのは、中医協だけだ。 筆者は、毎回中医協を傍聴している。20年度改定の基本方針とこれまでの議論の整理を読み返してみたが、審議は低調で基本方針と議論の整理は、冗長で総花的でどこにも「メリとハリ」は見当たらなかった。2年ごとの改定は間隔が短すぎる。中医協審議は、4月の改

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