Dear Tomorrow 新しいヘルスケアマーケティング
「環境災害」としての感染症
第78回 パブリックヘルスの視野と「見えない健康被害」
ジョージメイスン大学大学院(バージニア州)パブリックヘルス専攻 堀玲子
2020年2月15日号
新型コロナウイルスの感染が急速に広がり、日本でも胸がざわつくような不安に駆られている状況だ。収束時期が見えない怖さも不気味である。 大学院でパブリックヘルスを学ぶ過程では、「環境災害」と健康リスクもひとつの大きな課題として取り上げられる。先日は、急激な都市化が進んだモンゴルの大気汚染について学ぶ機会があった。 アジアの各都市では、環境難民も多く生まれている。地球温暖化に伴って起きているのは、海水の上昇や土地の浸食だけではない。気温が上がることでマラリアを媒介する蚊の繁殖地域も増加しており、生態系に与える影響も大きい。 熱帯性の感染症拡大は、日本を含めて今まで経験したことのない国々にとって大きな懸念材料だ。気候変動によるアレルゲンも増加し花粉症や寒暖差アレルギー、喘息も増加していく。スイスで見られた熱波は多くの熱中症死亡者を出しただけで...
新型コロナウイルスの感染が急速に広がり、日本でも胸がざわつくような不安に駆られている状況だ。収束時期が見えない怖さも不気味である。 大学院でパブリックヘルスを学ぶ過程では、「環境災害」と健康リスクもひとつの大きな課題として取り上げられる。先日は、急激な都市化が進んだモンゴルの大気汚染について学ぶ機会があった。 アジアの各都市では、環境難民も多く生まれている。地球温暖化に伴って起きているのは、海水の上昇や土地の浸食だけではない。気温が上がることでマラリアを媒介する蚊の繁殖地域も増加しており、生態系に与える影響も大きい。 熱帯性の感染症拡大は、日本を含めて今まで経験したことのない国々にとって大きな懸念材料だ。気候変動によるアレルゲンも増加し花粉症や寒暖差アレルギー、喘息も増加していく。スイスで見られた熱波は多くの熱中症死亡者を出しただけでなく
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