医薬経済オンライン

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地方の離反を招く新型肺炎禍

党内地方議員からも高まる政権不信

神戸市議会議員・元国会議員政策秘書 岡田裕二

2020年3月1日号

「ただいま政界では風邪が流行っております。この風邪は厄介なものですが、もうひとつの『カゼ』(解散風)も大変厄介でして……」  私が東京・永田町で議員秘書をしていた頃は、毎年、年末年始になるとお決まりのようにこのようなスピーチが自民党幹部からなされていた。翌年度の税制改正案が固まり、予算案もほぼほぼできあがると、一気に「政治の季節」になるからだ。しかし、今年だけは「解散風」ではなく本当の「風邪」が永田町を揺るがしている。言うまでもない、新型コロナウイルスによる肺炎の流行である。  新型肺炎禍は、厚生労働相としては史上初の「カムバック大臣」となった加藤勝信厚労相の、政治生命を左右する正念場ともなった。ご存じのとおり、加藤氏は閣内でも安倍総理の寵愛を最も受ける忠臣で、19年末のテレビ番組で安倍総理から直々に「ポスト安倍」の有... 「ただいま政界では風邪が流行っております。この風邪は厄介なものですが、もうひとつの『カゼ』(解散風)も大変厄介でして……」  私が東京・永田町で議員秘書をしていた頃は、毎年、年末年始になるとお決まりのようにこのようなスピーチが自民党幹部からなされていた。翌年度の税制改正案が固まり、予算案もほぼほぼできあがると、一気に「政治の季節」になるからだ。しかし、今年だけは「解散風」ではなく本当の「風邪」が永田町を揺るがしている。言うまでもない、新型コロナウイルスによる肺炎の流行である。  新型肺炎禍は、厚生労働相としては史上初の「カムバック大臣」となった加藤勝信厚労相の、政治生命を左右する正念場ともなった。ご存じのとおり、加藤氏は閣内でも安倍総理の寵愛を最も受ける忠臣で、19年末のテレビ番組で安倍総理から直々に「ポスト安倍」の有力候

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