話題の焦点
「大股歩きで認知症予防」
2020年3月15日号
令和の年もアッという間に2年目を迎えた。年をとることでさまざまな病気の襲来が気になる。なかでも認知症の恐怖は格別だ。驚異的進展をみせる科学万能の世にありながら、有力製薬企業が軒並み認知症治療薬の開発を頓挫させたことも大きなショックだ。 こうなると、認知症とできるだけ距離をおくためには、食事の摂り方とか運動方法とか日常生活の限定的な工夫に頼るしかない。 そんななか、大股歩きが認知症予防に大変よい、という研究報告がされた。これまで早歩きが健康増進によいとは指摘されていたが、歩幅と認知症リスクとの関連報告はなかった。東京都健康長寿医療センターの歩幅に差をつけたグループ間の研究で、大股歩きが小股より3.4倍も認知機能成績が良好であることを認めた。この種のテストで3倍以上の違いが出るのは極めて異例だという。 認知症の芽は50歳代より出始め、発症に約20年...
令和の年もアッという間に2年目を迎えた。年をとることでさまざまな病気の襲来が気になる。なかでも認知症の恐怖は格別だ。驚異的進展をみせる科学万能の世にありながら、有力製薬企業が軒並み認知症治療薬の開発を頓挫させたことも大きなショックだ。 こうなると、認知症とできるだけ距離をおくためには、食事の摂り方とか運動方法とか日常生活の限定的な工夫に頼るしかない。 そんななか、大股歩きが認知症予防に大変よい、という研究報告がされた。これまで早歩きが健康増進によいとは指摘されていたが、歩幅と認知症リスクとの関連報告はなかった。東京都健康長寿医療センターの歩幅に差をつけたグループ間の研究で、大股歩きが小股より3.4倍も認知機能成績が良好であることを認めた。この種のテストで3倍以上の違いが出るのは極めて異例だという。 認知症の芽は50歳代より出始め、発症に約20年か
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