医薬経済オンライン

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感染拡大「新型肺炎」  新型肺炎が照らす製薬業界の「根深い病巣」

医療界、厚労省にも共通する「風土病」

2020年3月15日号

「アンメット・メディカル・ニーズに応えていく」  こんな自惚れを帯びた歯の浮く言葉が、業界内に蔓延するようになったのは、果たしていつの頃からだったか。がんや中枢神経、自己免疫疾患の課題解決に貢献したいといった各社が異口同音に掲げた想いも、一皮むけば、欧米のメガファーマやバイオベンチャーらが主導する新たな潮流から、遅れをとることなくついていきたいという不純な動機が混じっていた。  このように、半ば他人任せで決めた経営戦略の帰結として、国内業界を鳥瞰図的に眺めれば、主として抗がん剤の研究開発バブルを生んだ。「オプジーボ」や「エンハーツ」といった刮目すべき収穫物は確かにあったものの、ドロップした候補化合物の数も半端ないものに上り、投資効率は間違いなく悪化した。この過程で、抗生物質を中心とした日本の感染症関連の知見や体制は... 「アンメット・メディカル・ニーズに応えていく」  こんな自惚れを帯びた歯の浮く言葉が、業界内に蔓延するようになったのは、果たしていつの頃からだったか。がんや中枢神経、自己免疫疾患の課題解決に貢献したいといった各社が異口同音に掲げた想いも、一皮むけば、欧米のメガファーマやバイオベンチャーらが主導する新たな潮流から、遅れをとることなくついていきたいという不純な動機が混じっていた。  このように、半ば他人任せで決めた経営戦略の帰結として、国内業界を鳥瞰図的に眺めれば、主として抗がん剤の研究開発バブルを生んだ。「オプジーボ」や「エンハーツ」といった刮目すべき収穫物は確かにあったものの、ドロップした候補化合物の数も半端ないものに上り、投資効率は間違いなく悪化した。この過程で、抗生物質を中心とした日本の感染症関連の知見や体制はやせ

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