消えた「製薬マネー」110億円
衰退する基礎研究、打開策はあるか
2020年3月15日号
製薬企業が大学病院など医療機関に提供する「奨学寄附金」が大幅に減少している。日本製薬工業協会加盟の73社が支払った奨学寄附金を本誌が調べたところ、18年度分の総額は97億円(公表分)。12年度の総額212億円と比較すると、約110億円減少していることが明らかとなった。
奨学寄附金は大学にとって「自由に使える使い勝手のよいカネ」として重宝され、基礎研究や自主的な臨床研究を資金面で支えてきた。だが、この6年間で研究現場から110億円もの自由なカネが消えたことで資金が逼迫。研究継続を断念せざるを得ない事態が生じている。
奨学寄附金の減少は大手製薬企業が軒並み削減に踏み切ったことが大きい。武田薬品は21億円から10億円にカット。第一三共、アステラス製薬、大塚製薬もほぼ半減した。田辺三菱製薬は4分の1に縮小。外資系でもファイザー、...
製薬企業が大学病院など医療機関に提供する「奨学寄附金」が大幅に減少している。日本製薬工業協会加盟の73社が支払った奨学寄附金を本誌が調べたところ、18年度分の総額は97億円(公表分)。12年度の総額212億円と比較すると、約110億円減少していることが明らかとなった。
奨学寄附金は大学にとって「自由に使える使い勝手のよいカネ」として重宝され、基礎研究や自主的な臨床研究を資金面で支えてきた。だが、この6年間で研究現場から110億円もの自由なカネが消えたことで資金が逼迫。研究継続を断念せざるを得ない事態が生じている。
奨学寄附金の減少は大手製薬企業が軒並み削減に踏み切ったことが大きい。武田薬品は21億円から10億円にカット。第一三共、アステラス製薬、大塚製薬もほぼ半減した。田辺三菱製薬は4分の1に縮小。外資系でもファイザー、MSD
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