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医工連携

タンパク質を効率よく結晶化

医工連携の実践者18 森勇介 大阪大学教授

2020年3月15日号

 コンピュータを使った効率のよい創薬は、ターゲットとなるタンパク質の立体構造を知り、薬の候補分子との相互作用を計算することから始まる。そして、X線を使って行われるタンパク質の構造解析には、分子が純度高く規則的に並んだ高品質結晶が欠かせない。  それまで溶液を静かに半年ほど置いておく方法で2割ほどしか成功しなかったタンパク質の結晶化に、たった数日で7割がた成功するという手法を開発、コンピュータ創薬が本格化するきっかけをつくったのが、森勇介・大阪大学工学部教授だ(写真)。溶液にレーザー光を一瞬(フェムト秒)だけ当て種結晶を生成させてから、溶液を撹拌して成長させるという手法を02年に発表、この分野の専門家たちから非常識呼ばわりされたが、論より証拠の強みで徐々に認められ、05年7月にタンパク質結晶化を請け負う阪大発ベンチャーの「創晶」を設立、...  コンピュータを使った効率のよい創薬は、ターゲットとなるタンパク質の立体構造を知り、薬の候補分子との相互作用を計算することから始まる。そして、X線を使って行われるタンパク質の構造解析には、分子が純度高く規則的に並んだ高品質結晶が欠かせない。  それまで溶液を静かに半年ほど置いておく方法で2割ほどしか成功しなかったタンパク質の結晶化に、たった数日で7割がた成功するという手法を開発、コンピュータ創薬が本格化するきっかけをつくったのが、森勇介・大阪大学工学部教授だ(写真)。溶液にレーザー光を一瞬(フェムト秒)だけ当て種結晶を生成させてから、溶液を撹拌して成長させるという手法を02年に発表、この分野の専門家たちから非常識呼ばわりされたが、論より証拠の強みで徐々に認められ、05年7月にタンパク質結晶化を請け負う阪大発ベンチャーの「創晶」を設立、間

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