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躍動するヘルスデータサイエンス

問題解決に必要なデータとは何か

第3回 「診療費の差額」はなぜバラついたのか(下)

独立行政法人国立病院機構東京医療センター 政策医療企画研究部 臨床疫学研究室 研究員 丹野清美

2020年3月15日号

 前回2月15日号は、データとの対話から、「診療費の差額」(DPC総診療費と出来高換算した総診療費の差額)のバラつきという問題意識の醸成と、品質管理学の観点からの着想までを紹介した。「問題解決」をめざすためにCAPDサイクルのCheck(評価)として、徹底的にデータと対話したのだ。  2年ごとの診療報酬改定によるズレが生じないように、当時(10年)の直近08年7月〜09年12月の医事課データ約2万5000件から、「診療費の差額」のバラつきの大きい疾患と小さい疾患のDPC傷病名6ケタ(手術あり、予定入院)の5疾患を抽出した。肺の悪性腫瘍(040040)、子宮の良性腫瘍(120060)、子宮頸・体部の悪性腫瘍(120020)、小腸大腸の良性疾患(060100)、大腸(上行結腸からS状結腸)の悪性腫瘍(0600035)である。5疾患の患者情報データとDPCデータを結合し、患者特性を調査した。 ...  前回2月15日号は、データとの対話から、「診療費の差額」(DPC総診療費と出来高換算した総診療費の差額)のバラつきという問題意識の醸成と、品質管理学の観点からの着想までを紹介した。「問題解決」をめざすためにCAPDサイクルのCheck(評価)として、徹底的にデータと対話したのだ。  2年ごとの診療報酬改定によるズレが生じないように、当時(10年)の直近08年7月〜09年12月の医事課データ約2万5000件から、「診療費の差額」のバラつきの大きい疾患と小さい疾患のDPC傷病名6ケタ(手術あり、予定入院)の5疾患を抽出した。肺の悪性腫瘍(040040)、子宮の良性腫瘍(120060)、子宮頸・体部の悪性腫瘍(120020)、小腸大腸の良性疾患(060100)、大腸(上行結腸からS状結腸)の悪性腫瘍(0600035)である。5疾患の患者情報データとDPCデータを結合し、患者特性を調査した。

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