感染拡大「新型肺炎」 専門家「軽視」で対応見誤る
新型コロナウイルス対策の安倍政権
2020年4月1日号
「日本でも『見えない』感染連鎖が進行している可能性が現実のものとなりつつある」
2月4日、東北大学のホームページにアップされた、同大大学院医学系研究科の押谷仁教授のメッセージだ。
押谷教授といえば、SARS(重症急性呼吸器症候群)の流行時、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局感染症対策アドバイザーを務めた専門家だ。
ちょうどクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」が横浜港に停泊した翌日のこと。船内の検疫も始まったばかりで、感染の状況が見えていない時期だった。国内の感染者もまだ20人ほどで、中国の武漢では、感染拡大を阻止するために懸命の治療が続いていた。
この段階で押谷教授は、強い危機感をもってメッセージを発している。
「SARSの場合はほとんどの感染者が重症化し、典型的なウイルス性肺炎を発...
「日本でも『見えない』感染連鎖が進行している可能性が現実のものとなりつつある」
2月4日、東北大学のホームページにアップされた、同大大学院医学系研究科の押谷仁教授のメッセージだ。
押谷教授といえば、SARS(重症急性呼吸器症候群)の流行時、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局感染症対策アドバイザーを務めた専門家だ。
ちょうどクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」が横浜港に停泊した翌日のこと。船内の検疫も始まったばかりで、感染の状況が見えていない時期だった。国内の感染者もまだ20人ほどで、中国の武漢では、感染拡大を阻止するために懸命の治療が続いていた。
この段階で押谷教授は、強い危機感をもってメッセージを発している。
「SARSの場合はほとんどの感染者が重症化し、典型的なウイルス性肺炎を発症し
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