躍動するヘルスデータサイエンス
構成概念を構築する
第4回 質問紙で「医師の意識をあぶり出す」には
独立行政法人国立病院機構東京医療センター 政策医療企画研究部 臨床疫学研究室 研究員 丹野清美
2020年4月15日号
「医師のどんな意識が、診療行為量(診療費)に影響しているのだろうか?」
3月15日号(第3回)では、診療費が決定するまでの概念図、また診療費に影響する要因を整理した特性要因図から、診療決定までのプロセスに影響する要因として医師患者関係を見ていこうと、目的が確定するまでを紹介した。副題を付けるとしたら、「悪しきプロフェッショナルフリーダム」だが、当然、この副題は学会でも論文でも発表はしていない。
「医師の意識をあぶり出す」ための調査には、大きく分けて定性調査と定量調査の2つの方法がある。定性調査は、各調査対象者に意見を直接聞く方法であり、数値ではなく個人の思いや考えを知るための方法となる。それに対し定量調査は、多人数を対象に行う質問紙調査だ。多くは選択肢を選ぶ簡単なものだが、複数の質問項目を用意することにより、個人の考え...
「医師のどんな意識が、診療行為量(診療費)に影響しているのだろうか?」
3月15日号(第3回)では、診療費が決定するまでの概念図、また診療費に影響する要因を整理した特性要因図から、診療決定までのプロセスに影響する要因として医師患者関係を見ていこうと、目的が確定するまでを紹介した。副題を付けるとしたら、「悪しきプロフェッショナルフリーダム」だが、当然、この副題は学会でも論文でも発表はしていない。
「医師の意識をあぶり出す」ための調査には、大きく分けて定性調査と定量調査の2つの方法がある。定性調査は、各調査対象者に意見を直接聞く方法であり、数値ではなく個人の思いや考えを知るための方法となる。それに対し定量調査は、多人数を対象に行う質問紙調査だ。多くは選択肢を選ぶ簡単なものだが、複数の質問項目を用意することにより、個人の考えや
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