医薬経済オンライン

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根拠薄弱の「アビガン」一点勝負

「特効薬」の博打に国民巻き込む官邸と経産省

2020年4月15日号

 有事とはいえ、度の過ぎる博打ではないだろうか。新型コロナウイルス感染症をめぐり、安倍晋三首相や経済産業省が、富士フイルム富山化学の「アビガン」を「特効薬」として演出し、まだ臨床的な評価が不確かにもかかわらず、人員や税金を集中投入している。「アビガンの備蓄量を現在の3倍の200万人分まで拡大する」 4月7日。安倍首相は緊急事態宣言の発令後に開いた会見で、こうアピールした。これまでも日本創製のアビガンを、新型コロナの有望薬筆頭に挙げてきたが、ついに予算投入を打ち出した格好だ。 同日に閣議決定した20年度補正予算案に関係予算を計上。アビガン確保に139億円をつけた。 厚生労働省による現在のアビガン備蓄量は、5日間投与のインフルエンザ治療ベースで198万4000人分。最大2週間投与を想定する新型コロナ治療に換算すると「約70万人分」となるため、新型コロナ換算で130万...  有事とはいえ、度の過ぎる博打ではないだろうか。新型コロナウイルス感染症をめぐり、安倍晋三首相や経済産業省が、富士フイルム富山化学の「アビガン」を「特効薬」として演出し、まだ臨床的な評価が不確かにもかかわらず、人員や税金を集中投入している。「アビガンの備蓄量を現在の3倍の200万人分まで拡大する」 4月7日。安倍首相は緊急事態宣言の発令後に開いた会見で、こうアピールした。これまでも日本創製のアビガンを、新型コロナの有望薬筆頭に挙げてきたが、ついに予算投入を打ち出した格好だ。 同日に閣議決定した20年度補正予算案に関係予算を計上。アビガン確保に139億円をつけた。 厚生労働省による現在のアビガン備蓄量は、5日間投与のインフルエンザ治療ベースで198万4000人分。最大2週間投与を想定する新型コロナ治療に換算すると「約70万人分」となるため、新型コロナ換算で130万人

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