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「薬による拘束で廃人」

2020年5月1日号

 もうふた昔も前のことだが、ベットの柵に腕を縛られている母親を見たときは何とも言えない悲しい気持ちになった。 患者拘束の是非は幾度となく議論されるが、好転することはなく、05年からの10年間で倍増してしまう仕末。激しく暴れたり、命の危険が想定される場合にのみ最低限認められている行為だが減少傾向はまったく見られない。 そのうえ〝縛る〟のは見た目によろしくないということで、薬剤により沈静化させる拘束が増えてきて、この手段は患者を廃人化する危険があり、より問題を深刻にしている。 薬剤の使用は〝患者を落とす〟というショッキングな隠語があって意識レベルを大きく低下させてしまう。ベンゾジアゼピン系の睡眠剤や抗不安薬が利用され、日本は世界的に多量使用国で厳しい管理が要求される。 この分野は「薬剤起因性老年症候群」といい、医師の処方薬が原因であることが表面...  もうふた昔も前のことだが、ベットの柵に腕を縛られている母親を見たときは何とも言えない悲しい気持ちになった。 患者拘束の是非は幾度となく議論されるが、好転することはなく、05年からの10年間で倍増してしまう仕末。激しく暴れたり、命の危険が想定される場合にのみ最低限認められている行為だが減少傾向はまったく見られない。 そのうえ〝縛る〟のは見た目によろしくないということで、薬剤により沈静化させる拘束が増えてきて、この手段は患者を廃人化する危険があり、より問題を深刻にしている。 薬剤の使用は〝患者を落とす〟というショッキングな隠語があって意識レベルを大きく低下させてしまう。ベンゾジアゼピン系の睡眠剤や抗不安薬が利用され、日本は世界的に多量使用国で厳しい管理が要求される。 この分野は「薬剤起因性老年症候群」といい、医師の処方薬が原因であることが表面化し

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