技術革新と製薬企業の明日
ワクチンの必要な国
第116回 世界で激化する開発競争
生島准
2020年5月15日号
喉元過ぎれば熱さを忘れるーー。
新型コロナウイルスの流行収束が見えてきた現在、私たちは次に備えて何を急がなくてはならないのだろうか。
5月7日、安倍晋三首相は新型コロナウイルス感染症(COVID−19)に対する緊急事態宣言を5月31日まで延長した。まだ、自粛ムードは続くものの、感染確認者数は順調に減少しており、31日を待たずに、大都市圏を除いて、規制緩和が始まる。一刻も早く、落ち込んだ経済を回復させるためである。
世界を見渡すと、厳しい外出制限を伴う都市封鎖(ロックダウン)を段階的に解除し始めた。世界で初めて1月23日にロックダウンした中国・武漢も、4月8日に封鎖が解除された。ただ、アジアでは韓国が4月6日に一部規制を解除、一足先に生活防疫に移行した。
感染拡大が著しい欧州では4月13日のオーストリアを先頭に...
喉元過ぎれば熱さを忘れるーー。
新型コロナウイルスの流行収束が見えてきた現在、私たちは次に備えて何を急がなくてはならないのだろうか。
5月7日、安倍晋三首相は新型コロナウイルス感染症(COVID−19)に対する緊急事態宣言を5月31日まで延長した。まだ、自粛ムードは続くものの、感染確認者数は順調に減少しており、31日を待たずに、大都市圏を除いて、規制緩和が始まる。一刻も早く、落ち込んだ経済を回復させるためである。
世界を見渡すと、厳しい外出制限を伴う都市封鎖(ロックダウン)を段階的に解除し始めた。世界で初めて1月23日にロックダウンした中国・武漢も、4月8日に封鎖が解除された。ただ、アジアでは韓国が4月6日に一部規制を解除、一足先に生活防疫に移行した。
感染拡大が著しい欧州では4月13日のオーストリアを先頭に、
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