底を這う「ポスト安倍」候補への評価
「官邸官僚」とともに沈みゆく首相
2020年6月1日号
新型コロナウイルス渦のなかで安倍晋三政権の失速が止まらない。「安倍1強」体制は大きく揺らぎ、コロナ対策を担う閣僚も、西村康稔経済再生相は人望が問われ、加藤勝信厚生労働相は存在感の低下が著しい。官邸内には「ポスト安倍」をめぐる亀裂が生じ、政権末期の様相すら漂い始めた。
5月19日、新型コロナウイルス感染症の治療薬候補「アビガン」の国内での臨床研究について、共同通信は「有効性示せず」と配信した。ウイルスの減少に有意差が見られなかったという。22日の記者会見で加藤厚労相は「一定の効果が確認されれば今月中の承認を目指したい」と語ったが、安倍首相が明言していた5月中の薬事承認は先送りとなった。
アビガンは富士フイルム富山化学による新型インフルエンザ治療薬だ。3月、中国で新型コロナへの効果を示す試験結果が公表されると...
新型コロナウイルス渦のなかで安倍晋三政権の失速が止まらない。「安倍1強」体制は大きく揺らぎ、コロナ対策を担う閣僚も、西村康稔経済再生相は人望が問われ、加藤勝信厚生労働相は存在感の低下が著しい。官邸内には「ポスト安倍」をめぐる亀裂が生じ、政権末期の様相すら漂い始めた。
5月19日、新型コロナウイルス感染症の治療薬候補「アビガン」の国内での臨床研究について、共同通信は「有効性示せず」と配信した。ウイルスの減少に有意差が見られなかったという。22日の記者会見で加藤厚労相は「一定の効果が確認されれば今月中の承認を目指したい」と語ったが、安倍首相が明言していた5月中の薬事承認は先送りとなった。
アビガンは富士フイルム富山化学による新型インフルエンザ治療薬だ。3月、中国で新型コロナへの効果を示す試験結果が公表されると、
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