医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

第1四半期の欧米大手と米国卸の変化

第159回

研ファーマ・ブレーン 永江研太郎

2020年6月15日号

 前々回(4月15日号)、米国で新型コロナウイルスの影響を受ける薬効は抗リウマチ薬で、とくにJAK阻害剤は新規処方を見送るべきだというガイドラインが出ていると書いた。大手の20年第1四半期決算を見ると、最も影響が出たのはファイザーのJAK阻害剤「ゼルヤンツ」で、米国は▲4%の2.86億ドルと、前年同期の18%増からマイナスに転じた。米国では1月に5%値上げされているので、数量ベースの減少幅はそれ以上だ。  ファイザーは米国の「リリカ」のパテント切れの影響が大きく、医療用医薬品売上高は▲8%の減収だった(表1)。ほかの欧米大手ではノバルティスが実質の伸び率で13%増、米メルク(医療用)が10%増など好調であり、ファイザー以外の大手で医薬品が減収となったメーカーはなかった。  好調だったメーカーは主力品や新製品が大きく伸びたためで、米...  前々回(4月15日号)、米国で新型コロナウイルスの影響を受ける薬効は抗リウマチ薬で、とくにJAK阻害剤は新規処方を見送るべきだというガイドラインが出ていると書いた。大手の20年第1四半期決算を見ると、最も影響が出たのはファイザーのJAK阻害剤「ゼルヤンツ」で、米国は▲4%の2.86億ドルと、前年同期の18%増からマイナスに転じた。米国では1月に5%値上げされているので、数量ベースの減少幅はそれ以上だ。  ファイザーは米国の「リリカ」のパテント切れの影響が大きく、医療用医薬品売上高は▲8%の減収だった(表1)。ほかの欧米大手ではノバルティスが実質の伸び率で13%増、米メルク(医療用)が10%増など好調であり、ファイザー以外の大手で医薬品が減収となったメーカーはなかった。  好調だったメーカーは主力品や新製品が大きく伸びたためで、米メル

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