間違いだらけのHTA
英NICEキイトルーダで一部非推奨
第60回
横浜市立大学医学群健康社会医学ユニット 東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学 五十嵐中
2020年7月1日号
英国NICEは20年3月、尿路上皮がんの2次治療目的のMSD「キイトルーダ」(一般名=ペムブロリズマブ)について、「非推奨」の最終決定(FAD)を下した。キイトルーダのこの適応は、18年4月にCDF推奨として、抗がん剤基金(CDF)で追加データを収集しながら給付が認められてきたが、それが中止されることになる。
CDF推奨は、16年のシステム変更以降、実質的には追加的なデータが揃って評価が確定するまでの「仮給付」のようなシステムとして機能してきた。CDF推奨のあとデータが出揃い、NHS(国民保健サービス)本体予算でも推奨となったケースはいくつかあったが、筆者が把握している限り、本体予算で非推奨とされたのはこのケースが初めてと思われる。
新型コロナウイルス感染症(COVID―19)関連の話題を優先させたことでやや時間が経ってしまったが、今回はこの話題を中...
英国NICEは20年3月、尿路上皮がんの2次治療目的のMSD「キイトルーダ」(一般名=ペムブロリズマブ)について、「非推奨」の最終決定(FAD)を下した。キイトルーダのこの適応は、18年4月にCDF推奨として、抗がん剤基金(CDF)で追加データを収集しながら給付が認められてきたが、それが中止されることになる。
CDF推奨は、16年のシステム変更以降、実質的には追加的なデータが揃って評価が確定するまでの「仮給付」のようなシステムとして機能してきた。CDF推奨のあとデータが出揃い、NHS(国民保健サービス)本体予算でも推奨となったケースはいくつかあったが、筆者が把握している限り、本体予算で非推奨とされたのはこのケースが初めてと思われる。
新型コロナウイルス感染症(COVID―19)関連の話題を優先させたことでやや時間が経ってしまったが、今回はこの話題を中心に
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