医薬経済オンライン

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現場が望む社会保障制度

コロナで風穴が開いた分立体制の「壁」

第62回

ニッセイ基礎研究所主任研究員 三原 岳

2020年7月1日号

 一応の収束を見た今回の新型コロナウイルスパンデミック。6月1日号で取り上げたオンライン診療の規制緩和など、臨時特例的な制度改正がいくつか実施されたなか、筆者が注目している制度改正がある。それは国民健康保険に加入する勤め人(被用者)が新型コロナウイルスに感染したり、発熱などで感染が疑われたりしたことで、就労できなくなった場合、「傷病手当金」を新たに支給するという制度改正である。これまで健康保険組合など被用者保険では傷病手当金の給付が法律で義務付けられてきたが、自治体が運営する国保では支給実績がなかった。  このため、今回の制度改正を通じて、国保に加入する非正規の勤め人も給付の対象に部分的に加えられたことになり、かなり画期的な対応と言える。さらに勤め人が雇用形態や収入に応じて、被用者保険と国保に分かれて加入している結果、給付内容に...  一応の収束を見た今回の新型コロナウイルスパンデミック。6月1日号で取り上げたオンライン診療の規制緩和など、臨時特例的な制度改正がいくつか実施されたなか、筆者が注目している制度改正がある。それは国民健康保険に加入する勤め人(被用者)が新型コロナウイルスに感染したり、発熱などで感染が疑われたりしたことで、就労できなくなった場合、「傷病手当金」を新たに支給するという制度改正である。これまで健康保険組合など被用者保険では傷病手当金の給付が法律で義務付けられてきたが、自治体が運営する国保では支給実績がなかった。  このため、今回の制度改正を通じて、国保に加入する非正規の勤め人も給付の対象に部分的に加えられたことになり、かなり画期的な対応と言える。さらに勤め人が雇用形態や収入に応じて、被用者保険と国保に分かれて加入している結果、給付内容に格

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