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医工連携

貼るだけ人工膵臓

医工連携の実践者24 松元亮 東京医科歯科大学生体材料工学研究所准教授

2020年7月15日号

 健康なヒトの体では、飲食などで血液中のグルコース濃度(血糖値)が上がると、末梢細胞にグルコースを取り込ませる働きのインスリンが膵臓から分泌され、その働きによって細胞への糖蓄積が起こり、結果として血糖値は一定の範囲内に収まる。一方、糖尿病では、細胞への糖流入が滞り、血糖値も下がりにくくなってしまう。自己免疫疾患などによって膵臓のβ細胞が破壊されインスリン分泌の絶対量が足りなくなった1型と、インスリンの効き目が相対的に不足している2型とに分かれていることは、ご存じのとおりだ。  1型糖尿病や進行した2型糖尿病の患者が日常生活を営むためには、注射によるインスリン投与が必須だ。ただし、きちんと血糖値をモニターしないままインスリンを投与すると、生命の危険に直結する低血糖状態を引き起こしかねない。近年は、血糖値をモニターしつつ自...  健康なヒトの体では、飲食などで血液中のグルコース濃度(血糖値)が上がると、末梢細胞にグルコースを取り込ませる働きのインスリンが膵臓から分泌され、その働きによって細胞への糖蓄積が起こり、結果として血糖値は一定の範囲内に収まる。一方、糖尿病では、細胞への糖流入が滞り、血糖値も下がりにくくなってしまう。自己免疫疾患などによって膵臓のβ細胞が破壊されインスリン分泌の絶対量が足りなくなった1型と、インスリンの効き目が相対的に不足している2型とに分かれていることは、ご存じのとおりだ。  1型糖尿病や進行した2型糖尿病の患者が日常生活を営むためには、注射によるインスリン投与が必須だ。ただし、きちんと血糖値をモニターしないままインスリンを投与すると、生命の危険に直結する低血糖状態を引き起こしかねない。近年は、血糖値をモニターしつつ自動

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