MBOで足踏み「苦悶する」ニチイ学館
創業家の目論見に待ったをかけた香港投資会社
2020年7月15日号
ゴタゴタは続く
介護業界最大手のニチイ学館が米国大手投資ファンドのベインキャピタルと組み、MBO(経営陣による自社買収)を実施中だ。形式上はベインキャピタルが出資する新会社がニチイ学館にTOB(株式公開買い付け)を行うが、その後に創業家と現経営陣が新会社に加わり、従来通りの経営を行う、という実質的なMBOだ。
むろん、狙いは非上場化である。TOBの買い取り価格は発表した5月8日の前日の終値に37%のプレミアムを乗せた1株1500円。早速、「新型コロナウイルス騒ぎのドサクサのMBOだ」「創業家の税金対策か」と疑問視する声も上がった。そんななかで「株主の依頼を受けた代理人」と称する香港のリム・アドバイザーズがMBOには利益相反の疑念があることや、少数株主への公正さに欠けるなどと主張、MBOに待ったをかけた。
そんな騒ぎから株価が...
ゴタゴタは続く
介護業界最大手のニチイ学館が米国大手投資ファンドのベインキャピタルと組み、MBO(経営陣による自社買収)を実施中だ。形式上はベインキャピタルが出資する新会社がニチイ学館にTOB(株式公開買い付け)を行うが、その後に創業家と現経営陣が新会社に加わり、従来通りの経営を行う、という実質的なMBOだ。
むろん、狙いは非上場化である。TOBの買い取り価格は発表した5月8日の前日の終値に37%のプレミアムを乗せた1株1500円。早速、「新型コロナウイルス騒ぎのドサクサのMBOだ」「創業家の税金対策か」と疑問視する声も上がった。そんななかで「株主の依頼を受けた代理人」と称する香港のリム・アドバイザーズがMBOには利益相反の疑念があることや、少数株主への公正さに欠けるなどと主張、MBOに待ったをかけた。
そんな騒ぎから株価が急
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