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Dear Tomorrow 新しいヘルスケアマーケティング

「3本目の矢」にかかる期待と疑問

第83回 遺伝子治療〜その未来と企業のビジネス力(1)

ジョージメイスン大学大学院(バージニア州) パブリックヘルス専攻 堀玲子

2020年7月15日号

 ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏から、総額100億円という大型寄付が、京都大学の2人のノーベル賞受賞者である山中伸弥教授と本庶佑特別教授に贈られた。今後、iPS細胞と抗PD1抗体という日本が誇る2つの先端技術に続き、さらに革新的な遺伝子治療の技術が加われば、日本における医療分野で3本の強力な矢になるのではないか。  今年3月、脊髄性筋萎縮症(SMA)という難病に対する遺伝子治療「ゾルゲンスマ」が日本に彗星のごとく現れ、あっという間に承認され、驚くような高額薬価がついた。予定患者数は1年間で約25人程度とされており、1億6700万円という超高額な薬価でありながら、企業の姿勢に対して目立った批判や反論が出ていない。これは、新しい治療の成果が大いに期待されている点と、最近は高額薬剤がいくつか発売されているということもあり、多少感覚的には慣れてき...  ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏から、総額100億円という大型寄付が、京都大学の2人のノーベル賞受賞者である山中伸弥教授と本庶佑特別教授に贈られた。今後、iPS細胞と抗PD1抗体という日本が誇る2つの先端技術に続き、さらに革新的な遺伝子治療の技術が加われば、日本における医療分野で3本の強力な矢になるのではないか。  今年3月、脊髄性筋萎縮症(SMA)という難病に対する遺伝子治療「ゾルゲンスマ」が日本に彗星のごとく現れ、あっという間に承認され、驚くような高額薬価がついた。予定患者数は1年間で約25人程度とされており、1億6700万円という超高額な薬価でありながら、企業の姿勢に対して目立った批判や反論が出ていない。これは、新しい治療の成果が大いに期待されている点と、最近は高額薬剤がいくつか発売されているということもあり、多少感覚的には慣れてきて

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