医薬経済オンライン

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隘路に陥った大正製薬の「明日」

「築城三年、落城一日」を危惧する声

2020年8月1日号

起爆剤はどこに 「息子を社長にするのは、いつでもできる。だが、経営者にすることはできない」  ダイエー創業者の中内功氏のものだとされるこの発言を、目下、身に染みて感じているひとりは、大正製薬ホールディングスの上原明社長ではなかろうか。  手塩にかけて育ててきた長男の上原茂・大正製薬社長を、HDの副社長に就けて「上原家4代目」への禅譲に着手したのが、いまから5年前の15年6月のこと。当時の下馬評では、2~3年以内に茂氏がHDの社長に就任し、明氏は、代表権は残しながらも会長に退くだろうという見立てであった。  ところが現実は、明氏がグループを陣頭指揮し続けている。5月の20年3月期決算のアナリスト向け説明会のプレゼンターも明氏が務めた。組織の長として、約9300人に上る従業員の生活を茂氏の采配に任せるにはなお、荷... 起爆剤はどこに 「息子を社長にするのは、いつでもできる。だが、経営者にすることはできない」  ダイエー創業者の中内功氏のものだとされるこの発言を、目下、身に染みて感じているひとりは、大正製薬ホールディングスの上原明社長ではなかろうか。  手塩にかけて育ててきた長男の上原茂・大正製薬社長を、HDの副社長に就けて「上原家4代目」への禅譲に着手したのが、いまから5年前の15年6月のこと。当時の下馬評では、2~3年以内に茂氏がHDの社長に就任し、明氏は、代表権は残しながらも会長に退くだろうという見立てであった。  ところが現実は、明氏がグループを陣頭指揮し続けている。5月の20年3月期決算のアナリスト向け説明会のプレゼンターも明氏が務めた。組織の長として、約9300人に上る従業員の生活を茂氏の采配に任せるにはなお、荷が

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