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医政羅針盤

具体性に欠ける「骨太方針2020」

山形大学大学院医学系研究科 医療政策学講座教授 村上正泰

2020年8月15日号

諮問会議も息切れ?  通称「骨太方針」で知られ、毎年策定される「経済財政運営と改革の基本方針」の今年度版が7月17日に閣議決定された。現下の情勢下では当然だが、今回の「骨太方針2020」は新型コロナ禍への対応に重点を置いている。と言っても、状況があまりに不確実なこともあってか、具体性に欠ける内容になっている。  一番注目すべきは、「医療提供体制等の強化」が掲げられている点だろう。これまでの医療改革の議論は医療費抑制に偏重しており、とりわけ「骨太方針」はその傾向が顕著であった。今回、「医療提供体制等の強化」が示されたのは、新型コロナ禍の“戦場〟の最前線が医療機関であり、当たり前のことだが、従来の「骨太方針」との大きな違いである。  だが、そこに盛り込まれている内容には新鮮味がない。「仮に国内で感染者数や発熱患者... 諮問会議も息切れ?  通称「骨太方針」で知られ、毎年策定される「経済財政運営と改革の基本方針」の今年度版が7月17日に閣議決定された。現下の情勢下では当然だが、今回の「骨太方針2020」は新型コロナ禍への対応に重点を置いている。と言っても、状況があまりに不確実なこともあってか、具体性に欠ける内容になっている。  一番注目すべきは、「医療提供体制等の強化」が掲げられている点だろう。これまでの医療改革の議論は医療費抑制に偏重しており、とりわけ「骨太方針」はその傾向が顕著であった。今回、「医療提供体制等の強化」が示されたのは、新型コロナ禍の“戦場〟の最前線が医療機関であり、当たり前のことだが、従来の「骨太方針」との大きな違いである。  だが、そこに盛り込まれている内容には新鮮味がない。「仮に国内で感染者数や発熱患者等

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