躍動するヘルスデータサイエンス
分析能力だけじゃない、「データサイエンティストの条件」
第8回 思いがけずぶち当たった「医療の質」という壁
独立行政法人国立病院機構東京医療センター 政策医療企画研究部 臨床疫学研究室 研究員 丹野清美
2020年8月15日号
「診療費の差額」のバラつきに関する2つの仮説が以下のように統計解析によって実証されたことは、第6回(6月15日号)と第7回(7月15日号)で紹介した。
① 同一診断群における「診療費の差額」(DPC総診療費と出来高換算した総診療費の差額)のバラつきは、医師により違いがある。
仮説①の結果は、悪性腫瘍ではなく良性疾患のほうで、同一診断群における「診療費の差額」のバラつきは、医師によって明らかに違っていた、ということだった。
②①で違いが出た診断群において、医師の意識によって、「診療費の差額」のバラつきの大きさは異なる。
仮説②の結果は、医師が診療科内外や多職種との「協働」意識を持つことで、コストや収支関心の「効率化」意識、マニュアルやクリティカルパスを優先させる「標準化」意識をもつよりも、「診療費の差額」のバ...
「診療費の差額」のバラつきに関する2つの仮説が以下のように統計解析によって実証されたことは、第6回(6月15日号)と第7回(7月15日号)で紹介した。
① 同一診断群における「診療費の差額」(DPC総診療費と出来高換算した総診療費の差額)のバラつきは、医師により違いがある。
仮説①の結果は、悪性腫瘍ではなく良性疾患のほうで、同一診断群における「診療費の差額」のバラつきは、医師によって明らかに違っていた、ということだった。
②①で違いが出た診断群において、医師の意識によって、「診療費の差額」のバラつきの大きさは異なる。
仮説②の結果は、医師が診療科内外や多職種との「協働」意識を持つことで、コストや収支関心の「効率化」意識、マニュアルやクリティカルパスを優先させる「標準化」意識をもつよりも、「診療費の差額」のバラつ
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