時流遡航
哲学の脇道遊行記 実践的思考法の裏を眺め楽しむ
第22回 ─産業形態を基準にして思索の時空を総括する─
本田成親
2020年8月15日号
世の片隅において、ささやかな日々を送りながら、無力な己の愚にもつかない旅路の跡を顧みるとき、ふと思い浮かべるのは、その折々に身を委ねた思考の推移や時空の流れの特質です。自らの過去の生活体験に基づき敢えてそれらを整理するなら、第1次産業的思索時空、第2次産業的思索時空、さらには第3次産業的思索時空に大別できるかもしれません。そして、当然のことですが、各々の時空の流れには一長一短があるようにも思われます。
離島で過ごした中学生時代までの私を包み込んでくれていたのは、もちろん典型的な第1次産業的思索時空でありました。島民のほとんどが第1次産業の象徴でもある農業と漁業の入り混じる半農半漁の自給自足経済主体の生活を送っていたようなわけですから、それは必然の成り行きではあったのです。もっとも、その当時の未熟な私が、そんな思索時...
世の片隅において、ささやかな日々を送りながら、無力な己の愚にもつかない旅路の跡を顧みるとき、ふと思い浮かべるのは、その折々に身を委ねた思考の推移や時空の流れの特質です。自らの過去の生活体験に基づき敢えてそれらを整理するなら、第1次産業的思索時空、第2次産業的思索時空、さらには第3次産業的思索時空に大別できるかもしれません。そして、当然のことですが、各々の時空の流れには一長一短があるようにも思われます。
離島で過ごした中学生時代までの私を包み込んでくれていたのは、もちろん典型的な第1次産業的思索時空でありました。島民のほとんどが第1次産業の象徴でもある農業と漁業の入り混じる半農半漁の自給自足経済主体の生活を送っていたようなわけですから、それは必然の成り行きではあったのです。もっとも、その当時の未熟な私が、そんな思索時空
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