医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

世界の医薬品業界

強い製品は「より強く、さらに大型化」

第161回

研ファーマ・ブレーン 永江研太郎

2020年8月15日号

 大手医薬品メーカーの上半期決算は8月上旬まででほぼ出揃った。今回は世界的大手が公表している主力製品の売上げにどのような変化があったのかを見ていきたい。今年は第2四半期に新型コロナウイルスの影響が大きくなり、世界的に医療機関の受診が減少した。慢性疾患薬は3ヵ月の長期処方が増えたほか、緊急の治療や手術が必要でないものは遅らせるため、関連する医薬品の売上げは減少した。  例えば、市場が縮小しているC型肝炎薬は新たに治療を開始する患者数が当初の見込みより減少したことから、「ハーボニー」などギリアド・サイエンシズの製品は上半期に▲28%の11.8億ドルで前期の縮小幅である▲20%を上回った。市場トップであるアッヴィの「マヴィレット」は前期の▲10%から今期は▲40%の9.4億ドルまで減少した。  また、乳幼児向けのワクチンなども米国では接種を控え...  大手医薬品メーカーの上半期決算は8月上旬まででほぼ出揃った。今回は世界的大手が公表している主力製品の売上げにどのような変化があったのかを見ていきたい。今年は第2四半期に新型コロナウイルスの影響が大きくなり、世界的に医療機関の受診が減少した。慢性疾患薬は3ヵ月の長期処方が増えたほか、緊急の治療や手術が必要でないものは遅らせるため、関連する医薬品の売上げは減少した。  例えば、市場が縮小しているC型肝炎薬は新たに治療を開始する患者数が当初の見込みより減少したことから、「ハーボニー」などギリアド・サイエンシズの製品は上半期に▲28%の11.8億ドルで前期の縮小幅である▲20%を上回った。市場トップであるアッヴィの「マヴィレット」は前期の▲10%から今期は▲40%の9.4億ドルまで減少した。  また、乳幼児向けのワクチンなども米国では接種を控える

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