ワクチンは１人40ドルほど？開発競争とビジネス計画

Pharmacoeconomics ━療法の価値━

第58回　パンデミックのさなかの初の治療薬の価格（①②補）

2020年8月15日号

▽COVID-19パンデミックは地球規模で2次流行期に入ったと目され、鎮静化は見えない▽米国は第2次救済策のなかで思い切った予算を確保、臨床研究体制の再編・拡充に進む▽年内に第Ⅲ相研究結果が出るワクチンの価格はどうなるのか　感染抑止の大失敗と、COVID-19（新型コロナウイルス感染症）の予防・治療法の確立に踏み出す前のめりな姿勢はいかにも米国的だが、どこに、どう辿り着くのか先は見えない。繰り返しダメだしされた抗マラリア薬を、なお推奨する大統領を担ぎながら、NIH（米国立保健研究所）はパンデミック第2次救済策に盛り込まれる追加予算をテコに、複数のプロジェクトを同時並行的に手探りで進める計画に着手する。　まだ楽観論が覆っていた今年1月、大小のバイオファーマが対パンデミックの研究に乗り出し、6月下旬には1,200の臨床試験計画が提出されていた。だがその内実は、患者数100人未... ▽COVID-19パンデミックは地球規模で2次流行期に入ったと目され、鎮静化は見えない▽米国は第2次救済策のなかで思い切った予算を確保、臨床研究体制の再編・拡充に進む▽年内に第Ⅲ相研究結果が出るワクチンの価格はどうなるのか　感染抑止の大失敗と、COVID-19（新型コロナウイルス感染症）の予防・治療法の確立に踏み出す前のめりな姿勢はいかにも米国的だが、どこに、どう辿り着くのか先は見えない。繰り返しダメだしされた抗マラリア薬を、なお推奨する大統領を担ぎながら、NIH（米国立保健研究所）はパンデミック第2次救済策に盛り込まれる追加予算をテコに、複数のプロジェクトを同時並行的に手探りで進める計画に着手する。　まだ楽観論が覆っていた今年1月、大小のバイオファーマが対パンデミックの研究に乗り出し、6月下旬には1,200の臨床試験計画が提出されていた。だがその内実は、患者数100人未満の

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