医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

支払いと結果 ━医療の構造━

1.52万ドル支払いで腎臓移植の需給は均衡点に

第59回 ノーベル賞エコノミストの生体腎増強策(❶②③④)

2020年9月1日号

▽生体腎ドナーに1.52万ドルの金銭インセンティブを提供すれば需給バランスは均衡する▽支払いの禁止が利他主義の少数だけに臓器提供を限定し、供給増の可能性をブロックしている▽新古典派ゲイリー・ベッカーの明快すぎる打開策は提案から13年、制度改革の動きはない【出典】 Gary Becker and Julio Jorge Elias, Introducing incentives in the market for live and cadaveric organ donations, J Econ Perspectives. 2007年夏21(3) 長く需給の不均衡が続く腎臓移植の領域は、エコノミストにとって関心をそそる市場だ。00年代、2人のノーベル賞経済学者が米国における移植用腎臓の供給増強策で踏み込んだ提案を行っている。 ともに献腎ではなく生体腎に焦点を当てるが、一方は金銭インセンティブに生身の人間が合理的に反応して「なくても大丈夫」な片方の腎臓を供する状況を整える「人的資本理論」... ▽生体腎ドナーに1.52万ドルの金銭インセンティブを提供すれば需給バランスは均衡する▽支払いの禁止が利他主義の少数だけに臓器提供を限定し、供給増の可能性をブロックしている▽新古典派ゲイリー・ベッカーの明快すぎる打開策は提案から13年、制度改革の動きはない【出典】 Gary Becker and Julio Jorge Elias, Introducing incentives in the market for live and cadaveric organ donations, J Econ Perspectives. 2007年夏21(3) 長く需給の不均衡が続く腎臓移植の領域は、エコノミストにとって関心をそそる市場だ。00年代、2人のノーベル賞経済学者が米国における移植用腎臓の供給増強策で踏み込んだ提案を行っている。 ともに献腎ではなく生体腎に焦点を当てるが、一方は金銭インセンティブに生身の人間が合理的に反応して「なくても大丈夫」な片方の腎臓を供する状況を整える「人的資本理論」に基

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence