技術革新と製薬企業の明日
闘争終わらぬゲノム編集特許 日本企業が喜べないノーベル賞
第121回
生島准
2020年10月15日号
ノーベル財団HPより、シャルパンティエ氏(左)、ダウドナ氏 20年10月7日、ノーベル化学賞がゲノム編集技術を開発した2人の女性科学者に贈られることが発表された。しかし、その裏には苦虫を噛み潰しているに違いないもうひとりのノーベル賞有力候補である、米ブロード研究所のフェン・チャン(張鋒)教授がいた。ノーベル賞受賞の陰で、双方はゲノム編集の基本特許をめぐり、どちらが真の発明者か決着をつけるインターフェアランス(発明の後先を決める審査)を、米国特許審査控訴裁判所で9月から始めていた。その決着はノーベル化学賞とは必ずしも一致しない可能性が濃厚だ。ここを見誤ると、日本でゲノム編集技術を実用化する場合の落とし穴になりかねない。 20年のノーベル化学賞は独マックスプランク感染生物学研究所のエマニュエル・シャルパンティエ教授と米カリフォルニア大学バークレー校のジ...
ノーベル財団HPより、シャルパンティエ氏(左)、ダウドナ氏 20年10月7日、ノーベル化学賞がゲノム編集技術を開発した2人の女性科学者に贈られることが発表された。しかし、その裏には苦虫を噛み潰しているに違いないもうひとりのノーベル賞有力候補である、米ブロード研究所のフェン・チャン(張鋒)教授がいた。ノーベル賞受賞の陰で、双方はゲノム編集の基本特許をめぐり、どちらが真の発明者か決着をつけるインターフェアランス(発明の後先を決める審査)を、米国特許審査控訴裁判所で9月から始めていた。その決着はノーベル化学賞とは必ずしも一致しない可能性が濃厚だ。ここを見誤ると、日本でゲノム編集技術を実用化する場合の落とし穴になりかねない。 20年のノーベル化学賞は独マックスプランク感染生物学研究所のエマニュエル・シャルパンティエ教授と米カリフォルニア大学バークレー校のジェ
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