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OBSERVER

新型コロナは「壮大な社会実験」

東京大学大学院 医学系研究科公衆衛生学教室助教 宮脇敦士氏に聞く

2020年11月15日号

新型コロナは「壮大な社会実験」 ――新型コロナウイルス禍では喘息の入院患者が減少していたとの分析を論文化されました。 宮脇 喘息による救急外来の数が減っているというスロベニアや米国の先行研究があった。その一方で、かつて国内では呼吸器にも感染する「エンテロウイルス」の流行時に、喘息患者が増えたとも報告されている。呼吸器の感染症が流行すると喘息のコントロールが悪くなるので、コロナ禍では発作が増えるとの見方もできた。  正直、どちらに転ぶのかわからなかったので、それなら見てみよう、と。ただ、今年の春先にはインフルエンザ、また、子どものプール熱も全然流行らなかったので、分析する前は減るのではないか、と内心予想していた。 ――子どもに限れば、以前の「5分の1」にまで減っています。 宮脇 ... 新型コロナは「壮大な社会実験」 ――新型コロナウイルス禍では喘息の入院患者が減少していたとの分析を論文化されました。 宮脇 喘息による救急外来の数が減っているというスロベニアや米国の先行研究があった。その一方で、かつて国内では呼吸器にも感染する「エンテロウイルス」の流行時に、喘息患者が増えたとも報告されている。呼吸器の感染症が流行すると喘息のコントロールが悪くなるので、コロナ禍では発作が増えるとの見方もできた。  正直、どちらに転ぶのかわからなかったので、それなら見てみよう、と。ただ、今年の春先にはインフルエンザ、また、子どものプール熱も全然流行らなかったので、分析する前は減るのではないか、と内心予想していた。 ――子どもに限れば、以前の「5分の1」にまで減っています。 宮脇 子ど

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