大阪「府市合わせ」はどこへ行く
都構想とともに菅政権の命運も道連れ
神戸市議会議員・元国会議員政策秘書 岡田裕二
2020年11月15日号
二重行政の象徴とされた住吉市民病院(現在は廃院)
「城春にして草木深し」
これは、中国の詩聖とも言われた詩人杜甫の「春望」の一節。有名な「国破れて山河あり」に連なる箇所だ。意味は「安禄山の乱」で荒れ果てた都、長安の惨状を目前に、それでも大自然の山や河は依然として変わらず、城跡は春を迎えて、草木が生い茂っている自然の趣を謳ったものである。
何を皮肉っているかと言えば、10年続いた「大阪維新の会」の都構想動乱の煽りを受け、18年に廃院にされた後、現在は解体のため、草木ならぬフェンスに埋もれている大阪市立住吉市民病院のことだ。「国破れて廃病院あり」。これほどいまの大阪を言い当てる言葉はなかろう。熾烈を極めた今回の大阪都構想の決戦は、三者三様の敗者を生み出した。
二重行政の象徴とされた住吉市民病院(現在は廃院)
「城春にして草木深し」
これは、中国の詩聖とも言われた詩人杜甫の「春望」の一節。有名な「国破れて山河あり」に連なる箇所だ。意味は「安禄山の乱」で荒れ果てた都、長安の惨状を目前に、それでも大自然の山や河は依然として変わらず、城跡は春を迎えて、草木が生い茂っている自然の趣を謳ったものである。
何を皮肉っているかと言えば、10年続いた「大阪維新の会」の都構想動乱の煽りを受け、18年に廃院にされた後、現在は解体のため、草木ならぬフェンスに埋もれている大阪市立住吉市民病院のことだ。「国破れて廃病院あり」。これほどいまの大阪を言い当てる言葉はなかろう。熾烈を極めた今回の大阪都構想の決戦は、三者三様の敗者を生み出した。
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