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躍動するヘルスデータサイエンス

男と女で「後悔」の仕方は違うのか

第11回 DRS分析で無視できない「性差」という因子

独立行政法人国立病院機構東京医療センター 政策医療企画研究部 臨床疫学研究室 研究員 丹野清美

2020年11月15日号

 日本語版「Decision Regret Scale(DRS)」が完成し、いよいよ筆者が望んでいた研究をスタートさせる準備が整った。筆者の研究テーマは、「医療の質」を評価することである。そして、筆者にとって「医療の質」とは、「医療介入による結果が、患者の希望や要求(ニーズ)を満たしている」ことだ。日本語版DRSでこの概念の意思決定における「後悔」を測り、何故患者によって後悔が異なるのかを分析、検討することが第1目標であった。  診療プロセスのなかで、患者の利益に資する意思決定ができたかを問う指標を用いた研究は、当時の日本には存在しなかった。98年の第3次医療法改正において、インフォームドコンセント(医療提供にあたっての患者への説明と同意)の条項が追加されて15年以上経っていたが、患者自身の意思決定に関する学術的・政策的評価は、まだなされていなかったのである...  日本語版「Decision Regret Scale(DRS)」が完成し、いよいよ筆者が望んでいた研究をスタートさせる準備が整った。筆者の研究テーマは、「医療の質」を評価することである。そして、筆者にとって「医療の質」とは、「医療介入による結果が、患者の希望や要求(ニーズ)を満たしている」ことだ。日本語版DRSでこの概念の意思決定における「後悔」を測り、何故患者によって後悔が異なるのかを分析、検討することが第1目標であった。  診療プロセスのなかで、患者の利益に資する意思決定ができたかを問う指標を用いた研究は、当時の日本には存在しなかった。98年の第3次医療法改正において、インフォームドコンセント(医療提供にあたっての患者への説明と同意)の条項が追加されて15年以上経っていたが、患者自身の意思決定に関する学術的・政策的評価は、まだなされていなかったのである。1

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