医薬経済オンライン

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薬のおカネを議論しよう

「罰金上等」の製薬企業は勝者なのか

第31回

医療ガバナンス研究所医師  谷本哲也

2020年12月1日号

 内科医として働くかたわら、英語医学論文も日々チェックしている。とは言うものの、海外の著名ジャーナルに限っても論文数は膨大だ。十分に目を通す時間も能力もない。タイトルを斜め読みする程度だが、それでもジャーナルごとの編集方針に大きな差を感じる。  米国の『ニューイングランド医学誌』(NEJM)や英国の『ランセット』は世界最高峰の臨床医学誌だ。NEJMは自国ファースト、ランセットはグローバルヘルスに注力、という違いはあるが、両誌とも最先端の医学研究を扱っている。とくに新薬の治験結果は、ほぼ毎週掲載される。  世界中の医師が注目する新規治療法の論文は、権威ある医学誌に載ってお墨付きをもらえれば、製薬企業にとって宣伝効果は絶大だ。一方で、教科書を書き換えるほどの研究結果は、掲載する出版社側のプレゼンス向上や売上げ増にもつながる。両...  内科医として働くかたわら、英語医学論文も日々チェックしている。とは言うものの、海外の著名ジャーナルに限っても論文数は膨大だ。十分に目を通す時間も能力もない。タイトルを斜め読みする程度だが、それでもジャーナルごとの編集方針に大きな差を感じる。  米国の『ニューイングランド医学誌』(NEJM)や英国の『ランセット』は世界最高峰の臨床医学誌だ。NEJMは自国ファースト、ランセットはグローバルヘルスに注力、という違いはあるが、両誌とも最先端の医学研究を扱っている。とくに新薬の治験結果は、ほぼ毎週掲載される。  世界中の医師が注目する新規治療法の論文は、権威ある医学誌に載ってお墨付きをもらえれば、製薬企業にとって宣伝効果は絶大だ。一方で、教科書を書き換えるほどの研究結果は、掲載する出版社側のプレゼンス向上や売上げ増にもつながる。両者は

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