読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー
身体的感覚を発揮して生きる
第158回
大西一幸
2020年12月1日号
身体的生活医師が教える身体感覚の高め方佐藤友亮、晶文社、2020年3月刊
焚火が好きだ。正確には好きだったというべきで、すぐに焚火のできる環境から離れて40年近くになる。家人の郷里に帰ると、誰もいない河原で焚火をする。
焚火には不思議な効用がある。小さな炎がまっすぐに上がる光景に心を奪われるわけでもないのに、その間は実は何も雑念がない。炎が生み出す光と熱さに身を投げ出していることの心地よさ、それをリラックスというのかもしれないが、そんな外来語では括りたくない心地。体を寄せて、どこか炎の恩恵に浴していない部分はないだろうか、左側の肩甲骨のあたりはまだ熱が届いていないかもしれない、などということばかり思う。
「身体的生活」の読後に、そういうことを思った。むろん、読後感としては適切であるとは言えない。
「...
身体的生活医師が教える身体感覚の高め方佐藤友亮、晶文社、2020年3月刊
焚火が好きだ。正確には好きだったというべきで、すぐに焚火のできる環境から離れて40年近くになる。家人の郷里に帰ると、誰もいない河原で焚火をする。
焚火には不思議な効用がある。小さな炎がまっすぐに上がる光景に心を奪われるわけでもないのに、その間は実は何も雑念がない。炎が生み出す光と熱さに身を投げ出していることの心地よさ、それをリラックスというのかもしれないが、そんな外来語では括りたくない心地。体を寄せて、どこか炎の恩恵に浴していない部分はないだろうか、左側の肩甲骨のあたりはまだ熱が届いていないかもしれない、などということばかり思う。
「身体的生活」の読後に、そういうことを思った。むろん、読後感としては適切であるとは言えない。
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