鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜
人と人との絆を断ち切らない 深い洞察に基づくコロナ対策を
第123回
鳥集徹
2020年12月1日号
この4月、筆者の学生時代の先輩から久しぶりに連絡があった。がんを患ったという。幸い根治が望める状態で、治療も無事終わって退院したので、「体力を取り戻したらメシでも」と、約束したのもつかの間。今度は重い自己免疫疾患を患って、自由に動けない状態となり、都内の大学病院に再入院した。本人は「社会復帰は難しそうだ」と嘆き、心身ともに苦境が続いている。
こんなときこそ顔を見て、直接声をかけることができればと思う。だが、入院から半年以上、それが叶わないでいる。新型コロナウイルスのせいだ。ご存知のとおり、多くの病院が、「原則面会禁止」の措置をとっている。時折奥さんとは会えているのだろうが、独り病院のベッドで病と向き合うことを強いられる長い時間を、彼はどんな気持ちで過ごしているのだろう。
先日取材した緩和ケア医によると、コロナ禍...
この4月、筆者の学生時代の先輩から久しぶりに連絡があった。がんを患ったという。幸い根治が望める状態で、治療も無事終わって退院したので、「体力を取り戻したらメシでも」と、約束したのもつかの間。今度は重い自己免疫疾患を患って、自由に動けない状態となり、都内の大学病院に再入院した。本人は「社会復帰は難しそうだ」と嘆き、心身ともに苦境が続いている。
こんなときこそ顔を見て、直接声をかけることができればと思う。だが、入院から半年以上、それが叶わないでいる。新型コロナウイルスのせいだ。ご存知のとおり、多くの病院が、「原則面会禁止」の措置をとっている。時折奥さんとは会えているのだろうが、独り病院のベッドで病と向き合うことを強いられる長い時間を、彼はどんな気持ちで過ごしているのだろう。
先日取材した緩和ケア医によると、コロナ禍の
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