医薬経済オンライン

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「一進一退」が続く遺伝子治療

血友病治療薬の開発状況(後編)

2020年12月1日号

 前回11月1日号ではスイス・ロシュの血友病Aの新規治療薬「ヘムライブラ」を脅かす存在になるかもしれないRNAi医薬、抗TFPI抗体の開発状況を紹介した。今回は遺伝子治療の開発の難しさについて、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた事例で説明したい。 アステラスの不運  まずはアステラス製薬。今年1月に約3300億円で買収した米オーデンティスが開発するAAVベクターを使用したX連鎖性ミオチュブラーミオパチー(XLMTM)患者を対象とした「AT132」の臨床試験(第Ⅰ/Ⅱ相)において、3人の患者が死亡したことを明らかにした。6月から米国食品医薬品局(FDA)の指示もあり臨床試験を中断している。アステラスは、8月4日の決算説明会で、死亡の原因については明確にしなかったものの、AAVの投与量による可能性を示唆している。  使用されたのは血友病の遺...  前回11月1日号ではスイス・ロシュの血友病Aの新規治療薬「ヘムライブラ」を脅かす存在になるかもしれないRNAi医薬、抗TFPI抗体の開発状況を紹介した。今回は遺伝子治療の開発の難しさについて、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた事例で説明したい。 アステラスの不運  まずはアステラス製薬。今年1月に約3300億円で買収した米オーデンティスが開発するAAVベクターを使用したX連鎖性ミオチュブラーミオパチー(XLMTM)患者を対象とした「AT132」の臨床試験(第Ⅰ/Ⅱ相)において、3人の患者が死亡したことを明らかにした。6月から米国食品医薬品局(FDA)の指示もあり臨床試験を中断している。アステラスは、8月4日の決算説明会で、死亡の原因については明確にしなかったものの、AAVの投与量による可能性を示唆している。  使用されたのは血友病の遺伝

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